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日高 昭秀; 丸山 結; 上野 信吾*; 杉本 純
JAERI-Conf 99-005, p.49 - 55, 1999/07
米国NRCが開発した炉心損傷進展/熱水力詳細解析コードSCDAP/RELAP5の改良版であるSCDAPSIMコードを用いて、原研のALPHA計画で行った炉内デブリ冷却性に関する実験解析を行った。実験では、UOの代わりにテルミット反応で作成したAlO溶融物を飽和水を満たした下部ヘッド実験容器に落下させ、容器外表面温度を測定した。また、実験後に固化デブリと容器内壁間のギャップ幅を測定した。1mmの過熱蒸気のギャップ幅を仮定した計算は、容器外表面の最高温度を約500K過大評価し、ギャップに水が浸入したのが原因と考えられる実験初期の温度低下を再現できなかった。デブリ表面粗さを考慮した場合、容器外表面温度を若干低めに予測したが、依然として過大評価となった。ALPHA実験の予測精度を更に向上させるためには、熱物性を温度の関数として入力できるように変更し、ギャップへの水浸入をモデル化する必要がある。
日高 昭秀; Ezzidi, A.*; 杉本 純
PSA 96: Int. Topical Meeting on Probabilistic Safety Assessment, 3, p.1548 - 1556, 1996/00
PWRの全交流電源喪失事故時には、一次系圧力が高圧で推移し、圧力容器破損時には高圧溶融物放出に続いて格納容器直接加熱(DCH)が起きる可能性がある。そのアクシデントマネジメントの一つとして一次系減圧が提案されている。本研究では、SCDAP/RELAP5コードを用いてポンプシールが破損した場合及び蒸気発生器2次側を強制減圧した場合について解析を行い、一次系減圧の有効性を調べた。ポンプシール破損の場合には、蓄圧注水系が作動する前に炉心が溶融し、一次系強制減圧無しではDCHが起きる可能性が高いことが明らかになった。また、2次系強制減圧の場合には、一次系圧力を高圧注水系(HPI)作動圧力以下に下げられるが、蓄圧注水系作動圧力まで減圧することは難しいことが示された。したがって、2次系強制減圧は、HPIが初めからあるいは途中で利用可能となった場合に有効であることが明らかになった。
日高 昭秀; 早田 邦久; 杉本 純
Journal of Nuclear Science and Technology, 32(6), p.527 - 538, 1995/06
被引用回数:3 パーセンタイル:36.75(Nuclear Science & Technology)PWRの全交流電源喪失事故時には、ポンプシール冷却水の停止によりシールが破損する(S3-TMLB'シーケンス)可能性がある。SNLが行ったSurry炉のMELPROG/TRACコード解析では、シール破損により1次系が減圧され、蓄圧水注入と炉心部冷却により圧力容器(RPV)破損が大幅に遅れることが示された。本研究では、SCDAP/RELAP5コードを用いこれを検証するとともに、原研のROSA-IV計画における実験結果と解析結果を比較した。その結果、1)S3-TMLB'中にループシール解除が起きる可能性は高いが、それによる事故進展の遅れは僅かである。2)蓄圧水注入によりRPV破損は約1時間遅れるが、蓄圧水が自動的に注入される可能性は低い。従って1次系強制減圧操作が望まれる。3)SCDAP/RELAP5解析では、MELPROG/TRACが予測した大幅なRPV破損時刻の遅延は起きなかったが、その原因として、ノーディング、解析モデルに差があることを明らかにした。
根本 俊行*; 鈴木 孝一郎*; 磯辺 信雄*; 町田 昌彦*; 長内 誠志*; 横川 三津夫
JAERI-M 92-142, 117 Pages, 1992/09
本報告はトカマク平衡及び局所MHD安定性解析コードMEUDAS4(CR版、及びFFT版)、磁界解析コードFORCE、3次元熱流体解析コードSTREAM V2.6,自由電子レーザーコードのベクトル化、及び3次元熱解析コードHEATING7-VP,炉心燃料損傷コードSCDAP/RELAP5/MOD2.5、イオンビーム軌道計算コードNBI3DGFNの改良について述べる。オリジナル版のスカラモードに対するベクトル化版の速度向上は、MEUDAS4で2.3~4.9倍、STREAM V2.6で1.9~5.4倍、FORCEで2.6~6.2倍、自由電子レーザーコードで1.9倍が得られた。また、コードの改良では、HEATING7-VPに対し解析領域設定の機能強化、SCDAP/RELAP5/MOD2.5に対してAE化を行なった。